海外で人気の日本人アーティスト

2022月03月12日 アートマーケット

日本国内だけでなく、海外でも活躍するグローバルアーティストである草間彌生、奈良美智、名和晃平の3名をご紹介します。

まずは水玉の女王とも称される女性アーティストの草間彌生(1929~)です。草間の凄いところは作品価格の上がり方を見るとその特徴がよく分かります。
日本人アーティストの多くが40代から50代にかけて価格がピークを迎えることが多く、それはあるレベル以上には国際的に活躍できていないことが要因ですが、草間作品は別格と言えます。

時代によって多少の上げ下げはあるものの、基本的には右肩上がりであり、90歳を迎えた現在もなお最高価格を更新し続けているのです。現代アートにおける奇跡とも呼ばれる存在が草間彌生なのです。作品の特徴でもある無限の網と水玉のように、草間の評価は今後も増殖することは間違いありません。

次に紹介するのが奈良美智(1959~)です。ネオテニーを体現したような作品は、私たちが「永遠の子ども」であることに気付かされます。睨みつけた少女をモチーフとして繰り返し描いていますが、その特徴的な鋭い眼差しは何を睨んでいるのでしょうか。
例えば、黄泉の世界からこの世を睨んでいるようにも見えるし、大人になった自分自身を睨んでいるようにも見える。実に哲学的で様々な解釈を与え続けているのが作品の大きな特徴でしょう。

大人になると忘れてしまう内なる子どもは、大人になると忘れてしまう。それを射抜くような少女の眼に、大人になった私たちが戻ることは決してない、心の内側の「死」に気づくのかもしれません。
本当の「私」とは一体どこにあるのか?語りかけるような普遍的なテーマである奈良作品には、国境を感じさせない人気があるのです。

最後に紹介するのが名和晃平(1975~)です。奈良美智より一世代若い、今最も活躍が期待される次世代を引っ張る日本人アーティストといって間違いないでしょう。
作品の特徴は素材選びから始まっている。クリスタルビーズ、発泡ポリウレタン、シリコーンオイル、アルミニウムなどの素材を自由に駆使しながら、「情報」と「物質」を主題として現代を代表するようなモンスター群を次々に発表しています。

例えば代表作とも呼べるピクセル作品シリーズでは、作品の主題となる剥製をインターネットで必ず手に入れる。情報の中から選び取った物質をクリスタル球で囲い込み、光が屈折することで無限のイメージを重複させることに成功しています。

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